2016年原水爆禁止国民平和大行進の県内行進・能登コースが6月12日から輪島市役所を起点に始まった。非核の政府を求める石川の会では、5月に実施した「2016年度平和事業に関する自治体アンケート集約結果」を直接、各自治体総務課に届けることも含めて今年も平和行進に参加することにしました。
◇平和行進・能登コース1日目:輪島市、能登町、珠洲市
<輪島市>
輪島市役所玄関前での出発式には32人の行進参加者があり、輪島市総務課長から梶文秋市長のメッセ―ジ披露や恒例のペットボトル募金(被爆者救済・連帯募金)、被爆者連名による「核兵器廃絶国際署名簿」を託していただいた。
「ようこそ輪島市へ」と掲示された輪島市役所玄関前に行進参加者が勢揃い
輪島朝市通りでの平和行進には、朝市のおばちゃんたちから被爆者連名による「核兵器廃絶国際署名」が130筆寄せられた
「つなごう いのちのリレー」のタベストリーを掲げて行進した新婦人輪島支部のみなさん
<能登町>
能登町の出発地点はJR能登線・宇出津駅前である。能登線はすでに廃路となり、元宇出津駅横に能登線・線路跡地を利用した「鉄道緑地広場」が設けられていた。行進参加者は地元から11人、金沢から7人の計18人となり、能登町での平和行進ではこれまで最多人数となった。能登町役場前での到着集会では総務課職員から持木一茂町長のメッセージ披露と「核兵器廃絶国際署名簿」、ペットボトル募金を受け取り、また鍛冶谷真一議長の参加もあり、平和行進ペナントを寄贈いただいた。
JR能登線・線路跡地を利用した元宇出津駅横にある「鉄道緑地広場」
能登町の平和行進に参加者したみなさん(元宇出津駅前にて)
平和行進ペナントを寄贈いただいた鍛冶谷真一能登町議会議長(右)、受け取るのは内藤晴一郎・行進団責任者(左)
<珠洲市>
珠洲市は残念ながら今年も平和行進の出発集会や到着集会での市職員による出迎えはなく、5月半ばに珠洲市を訪問し、総務課長に要請した市長メッセ―ジや「核兵器廃絶国際署名」、平和行進ペナント、「原爆と人間展」パネル等が使われることなく返却となった。今後の珠洲市での平和行進は特別の対策が必要である。
珠洲市ではショッピングセンター「シーサイド」前にて行進参加者8人による恒例の核兵器廃絶署名を行った。短時間だったが、地元の買い物客を中心に22筆の署名が寄せられた。
珠洲市のショッピングセンター前で「核兵器廃絶国際署名」を呼びかける奥護さん(県内通し行進者、右側)
◇平和行進・能登コース2日目:穴水町、志賀町、中能登町、七尾市
<穴水町>
穴水町では今年はじめて庁舎玄関ロビーにて「原爆と人間」パネル展を開催した。5月半ばに平和行進実行委員会が「原爆と人間展」未開催の穴水町にパネルの貸し出しを具体的に提案し、総務課長が了解されたためである。私たちが訪問したときは大相撲春場所が開かれており、庁舎玄関ロビーには等身大の遠藤関(下の写真)と毎日の取組結果が展示されていた。総務課長は、春場所が終わったら遠藤関の代わりに「原爆と人間」パネルを展示すると話されており、6月6日から13日までパネル展が開催された。「2016年度平和事業に関する自治体アンケート集約結果」には県内各自治体における「原爆と人間」パネル展の開催一覧の掲載がある。
穴水町での行進には地元住民の参加がなく、金沢からの行進団7人だけの参加になった。一方、穴水町での到着集会には総務課長はじめ18人が勢揃いされており、いささか恐縮した次第。この地域での行進団を増やす取り組みも今後の課題である。
穴水町出身の遠藤関とのツーショット(道の駅あなみず玄関にて)
激励挨拶をされる穴水町総務課長
穴水町総務課長の挨拶
皆様の参加されています核兵器の廃絶を訴えるこの運動は、戦後70年にわたる大変息の長い活動として続けられております。今年も5月6日の東京を皮切りに全国で10万人を超える国民が参加され、石川県内におきましても昨日、輪島からスタートし、県内すべての市町を行進する予定とお聞きしているところです。
改めて申し上げるまでもなく、平和な世界を望む思いは世界中の人々の共通する願いでございます。また私たちにとっても決して忘れることのできない世界で唯一原爆を投下された国であることやいまだに多くの方々が苦しんでおられることは時間の経過とともに国民や世界の関心が薄れつつございます。
そういったなか、今年5月27日にアメリカ大統領・オバマ氏が広島で核兵器廃絶に向けた所感を述べております。こうした状況のなか、日本での平和行進をはじめとした平和を訴える皆さんの活動は大変有意義なものと思っております。
戦争や核兵器のない平和な世界の実現という町民総意の思いを皆さんに託させていただきたいと思っております。この願いが一日も早く実現されるとともにこれからも続く平和行進の道中の安全とこうした活動がより多くのご賛同が得られることを併せてご祈念致しまして挨拶にかえさせていただきます。
<志賀町>
志賀町での到着集会には、穴水町と同様に総務課長はじめ32人の職員さんに出迎えていただいた。総務課長から小泉勝町長のメッセージ披露(下記参照)や、町職員から180筆集まった「核兵器廃絶国際署名」、ペットボトル募金など受け取った。行進参加者は22人。
◇小泉勝・志賀町長のメッセージ◇
「2016年原水爆禁止国民平和大行進」メッセージ
原水爆禁止国民平和大行進に、ご参加の皆様におかれましては、核兵器廃絶を訴え、平和な社会の実現を目指して、活動されていることに対し、深く敬意を表します。
さて、先月27日、アメリカのオバマ大統領が、現職の大統領として初めて、被爆地・広島を訪問し、核なき世界の実現に向けて、演説を行うという歴史的な出来事がありました。
私は、この出来事が、核兵器廃絶という崇高な理想に向け、現実的な歩みを進める重要な転機となることを、心から願っております。
地球上には、依然として多くの核兵器が存在し、世界の平和と人類の生存に深刻な不安と脅威を与えており、我が国は、唯一の被燥国として、先頭に立って活動する責務があります。
皆様方におかれましては、引き続き、世界の恒久平和・核兵器廃絶への切なる願いを各国に強く発信して下さるよう、お願いいたします。
志賀町におきましても、「非核・平和都市宣言」の町として、これからも、原水爆禁止、核兵器廃絶を呼び掛けてまいります。
結びに、ご参加の皆様におかれましては、体調に十分注意され、平和大行進を無事終えられることを祈念しますとともに、皆様方のご活躍とご健勝をお祈り申し上げ、私のメッセージとさせていただきます。
2016年6月13日
志賀町長 小泉 勝
志賀町も総務課長はじめ32人の職員に出迎えていただいた
昨年6月に改修された「非核宣言の町 志賀町」標柱の前で記念撮影
<中能登町>
中能登町での平和行進・到着集会では、杉本栄蔵町長が毎年必ず参加され、町長メッセ―ジを披露されている。今年も杉本町長と甲部昭夫議長はじめ21人の職員のみなさんに出迎えていただき、平和行進ペナントやペットボトル募金、「核兵器廃絶国際署名簿」を受け取った。行進参加者は15人。
中能登町での平和行進出発にあたって(県道七尾羽咋線・一青交差点にて)
激励の挨拶のあと平和行進ペナントを贈呈いただく杉本栄蔵町長(右)
昨年6月に建立された「非核・平和宣言の町」標柱と、記念植樹されたハナミズキも大きく育っていた
<七尾市>
中能登町から七尾市への移動時間に余裕があったため、金沢からの行進団は和倉温泉の観光スポット「足湯」湯っ足パークに向かった。「湯っ足りパーク(妻恋舟の湯)」は、和倉温泉の海に面した場所にあり、和倉温泉と能登島をつなぐ能登島大橋や穏やかな海を眺めながら利用できる足湯施設である。参加者の満足そうな表情をご覧ください。
七尾市役所玄関での出発集会では、30代の青年の司会により、総務課長が不嶋豊和市長のメッセ―ジを披露、平和行進ペナント、「核兵器廃絶国際署名簿」を受け取った後、七尾市在住の河崎俊栄住職や磯貝和則市議からも激励の挨拶があった。行進参加者は22人。
和倉温泉・「足湯」湯っ足りパークでくつろぐ行進参加者たち
七尾市在住の河崎俊栄・本延寺住職も出発集会で、力強く連帯の挨拶を行った
七尾市内の歩道で見かけた「装飾タイル①」
七尾市内の歩道で見かけた「装飾タイル②」
七尾市内の歩道で見かけた「装飾タイル③」
七尾市内の歩道で見かけた「装飾タイル④」
七尾市役所正面玄関に建立されている「平和都市宣言」記念碑、この宣言を具体化することが非核・平和施策である